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飽和状態…都市部から地方へ 弁護士さん就活激化 滋賀・島根10年で登録倍増(産経新聞)

 法曹人口の増加で弁護士の就職難が問題になるなか、都市部に集中していた弁護士登録に変化が起こり始めている。これまで弁護士が少なかった地方の増加率が高まり、滋賀や島根県の弁護士会員はこの10年間で2倍以上に。弁護士が1人もいなかった地域にも事務所ができるなど“弁護士過疎”が解消される地域もあるという。しかし、多くの弁護士会はすでに「飽和状態」で、毎年2千人規模で増え続けることへの危機感が高まっている。

 滋賀弁護士会によると、平成12年3月末の会員は42人だったが、新司法試験が始まった18年から急激に増加。昨年12月に新たに6人が登録して97人になった。これまで弁護士がいなかった北部の高島市や長浜市にも事務所が開設された。

 弁護士白書によると、このほかに釧路と島根県弁護士会で21年3月までの10年間で会員数が2倍以上に。中原淳一・滋賀弁護士会副会長は「10年前が少なすぎた」と話すが、「ここ数年で多くの事務所が新人を採用し、来年の就職は厳しい」と分析する。

 ただ、弁護士が増えても業務が増えるわけではなく、弁護士の就職難は地方でも顕在化しつつある。

 奈良弁護士会では昨年12月に弁護士登録する司法修習生が27人おり、約半数が奈良での登録を希望。しかし、採用する事務所が少なかったため登録をあきらめる人が多く、最終的な登録者は5人だったという。それでも会員数は135人になり、12年3月末の70人から2倍近くに増えた。

 仕事を求め、府県間の登録替えも急増中だ。京都弁護士会によると、大阪から京都への登録替えはかつて2、3人だったが、最近は年20人前後に。吉田誠司副会長は「大阪では競争が厳しく、独立するのにハードルが高いのでは」と話す。

 その大阪弁護士会は、会員数約3600人で西日本最大の規模。増加率こそ44・6%と滋賀や奈良に比べて緩やかだが、人数でみると年に200人前後増えている。昨年12月の登録では「前年並みの就職が確保できた」(同会)と胸をなで下ろすが、今年以降は不透明という。

 知り合いの事務所に間借りだけする「ノキ弁」(軒先弁護士)や事務所勤務を経ずに仕方なく独立開業する「ソクドク」(即独)といった言葉も定着しており、大阪弁護士会は今後、新人弁護士の支援にも力を入れるとしている。

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